ある幸運な男の告白



 何も持っていなかったなんて言えば、ボクは世界中の人間から刺されてしまうかもしれないね。だけどボクはきっとそれじゃあ死ねないし、むしろ刺された不幸を食ってありあまる幸を手に入れる。巻き込んで、殺して奪うボクのこの才能は、きっと誰かと手を繋ぐことを諦めろという神様からのメッセージだ。ボクは一人だ。ボクが死ぬなんて大したことじゃない。そう思えば、キミも楽だろう? だから、せめて最後に聞いてくれないかな。これは取るに足らない、ある男の告白だ。


PREV BACK NEXT